『大晦日から元旦にかけてのお話』 冬休みである・・・。
伯母の冴子さんは、数日前から会社で連日泊まり込みの日々が続き、英一さんも写生旅行へ出て行ったきり、どこにいるのやら未だに帰って来ない。
寂しくはあるが、まあ毎年12月なんて、こんなものだった。
「さてと、このゲームもなんか飽きてきたな・・・・・・おや?」
携帯が鳴っている。
「よう、なんだよお前か・・・どうした?」
そして返ってきた相手の言葉に、俺、原田秋彦ははコントローラーを放り出し立ち上がると、改めてカレンダーを見た。
もうそんな時期だったのかと改めて思う。
「・・・おう、判った。じゃ、今から行くわ・・・」
そして携帯を切ると、ベッドからダウンジャケットを拾いあげて、俺は玄関へ向かった。
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