『ゴドリー巡査部長の事件簿〜バックス・ロウ殺人事件〜』★登場人物紹介★

○主人公たち○

ジョージ・ゴドリー・・・ベスナル・グリーン署(J管区)所属の巡査部長。ホワイトチャペルにおける一連の殺人事件捜査のために、現在ホワイトチャペル署へ出向中。アバラインの相棒。自覚がない天然タラシ野郎。背が高く、黒髪と褐色の瞳。32歳。
フレデリック・ジョージ・アバライン・・・本庁(CO管区)所属、美貌の警部補。切り裂きジャック事件の1年前までは、10年以上もホワイトチャペル(H管区)で仕事をしていた。冷静沈着。アイルランド系で色白の肌、褐色の髪。瞳の色はヘイゼル。ヘビースモーカー。45歳。
アザミ・ジョーンズ・ナツメ・・・英国人と日本人のハーフ。生まれは日本で、日本名は夏目薊(なつめ あざみ)。若いのに波瀾万丈の人生。肩まで真っ直ぐに伸びている髪を、両耳の上で細い束を作り、赤いリボンで留めている。基本は女装。女装をしていないときは、髪を後ろで束ねたり、帽子に隠している。17歳。

○事件関係者○

ベンジャミン・ベイツ・・・『スター』紙の記者。眼鏡とソフト帽、蝶ネクタイがトレードマーク。いらんこと言いでゴドリーによく暴行されるが、反骨心溢れるジャーナリズム精神の持ち主。

リジー・・・『マダム・マギーの家』の娼婦。口が達者で明るい女性。化粧をしているときは、女王とアレクサンドラ妃の間ぐらいの年齢に見えるが、実はゴドリーと同い年の32歳。

ジョウゼフ・バーネット・・・ミラーズ・コート13番地に住む労働者。一見、気弱で温厚に見えるが、嘘が多い。アイルランド系で色白の肌と青い瞳。29歳。
メアリー・ジェーン・ケリー・・・ミラーズ・コート13番地に住む女性。バーネットの内縁の妻。アイルランド系で褐色の髪と青い瞳。美人でフランス帰りを自慢にしている。25歳。

ジニー・・・『トッドの理髪店』に棲んでいる浮浪者。20代前半の女性。
ジョージ・エイキン・ラスク・・・カクストンに住む建築家。扇動屋で警察を敵視している。赤毛の長髪とハンチング帽がトレードマーク。
ノーマ・ホイットマン・・・救貧院で他の宿泊者達からアザミを守っていた女性。20代後半。5歳の娘がいる。

ロバート・リーズ・・・霊能力者。おどおどとした性格。

○医師、及び警察関係者○

リース・ラルフ・ルウェリン・・・メアリー・アン・ニコルズとアニーチャップマン、キャッスル・リバー・ビルで起きた殺人事件の被害者を検死した医師。愛想は悪いが、仕事は丁寧。

ジョン・ニール・・・ベスナル・グリーン署の巡査。
ジョナス・メイスン・・・ホワイトチャペル署の巡査。
ウェイン・コッブス・・・ホワイトチャペル署の巡査部長。制服警官。
ゲイリー・ディレク・・・ホワイトチャペル署の巡査。
ラリー・ベイル・・・ホワイトチャペル署看守係の巡査。
フィリップ・クロムウェル・・・本庁の巡査。

チャールズ・ウォーレン・・・警視総監。
ロバート・アンダーソン・・・CIDの警視監。
ヘンリー・マシューズ・・・内務大臣。
トマス・アーノルド・・・ホワイトチャペル署の警視。

ジョージ・バグスター・フィリップス・・・警察医。アニー・チャップマンを検死した。
ウェイン・バクスター・・・検屍官。

○その他の登場人物○

ローランド・・・『トッドの理髪店』に棲む浮浪者。リーダー的存在。50代で冷静な男。
ダニー・・・『トッドの理髪店』に棲む浮浪者。30代でやや激しい性格。

ポール・ジョーンズ・・・英国人俳優。ライシアム・シアターで公演中の『ジキルとハイド』でアタスン役を演じている。
夏目杏子(なつめ きょうこ)・・・日本人外交官の娘。父親と共に英国駐留中、ジョーンズと知り合い、帰国後にアザミを生んだ。
ビル・クリスティ・・・ジョーンズの従兄弟で自称役者。

エイドリアン・グラント・・・『イエロー・ローズ』のオーナー。人身売買の容疑がある。
ラオ・ヤンミン・・・グラントに商品を卸している、中国人雑貨業者。
マダム・マギー・・・ホワイトチャペルの娼家『マダム・マギーの家』のオーナー。
ジェシカ・ペパーミント・・・オールド・モンタギュー救貧院の宿泊者。明るい夢想家の女性。63歳。
アンジェラ・ゴードウィン・・・ベスナル・グリーンでフラットを経営している、女主人。未亡人で、ときどきゴドリーに食事を作ったり、御菓子を持って行っては、部屋へ上がり込もうとする。
オースチン・サマーウップス・・・ゴドリーと同じフラットに住んでいる自治会長。ゴドリーを良く思っていない。
ジェフリー・ウェイン・クーパー・・・ベスナル・グリーンの公園でアザミを襲った犯人。警察へ自分が切り裂き魔だと自供する。
ジュリア・・・ミラーズ・コートに住む若い娼婦。メアリー・ジェーンの友人。金髪と青い瞳。
ジョウゼフ・アーロンズ・・・ラスクの仲間。


*文中における警察機構の各階級及び、政府関係の表記について

研究社新英和中辞典の翻訳にしたがい、以下の通りとしております。
constable ・・・巡査
sergeant・・・巡査部長
inspector・・・警部補
chief inspector ・・・警部
superintendent・・・警視
assistant commissioner・・・警視監
Commissioner of Police of the Metropolis・・・警視総監
Home Secretary・・・内務大臣

*CID(Criminal Investigation Department)については、日本語表記を犯罪捜査部としましたが、小説やTVドラマ等の影響により、CIDの方が通りが良いと判断したため、文中は基本的に省略英語表記で統一しております。

*追記*

作中に出てくる事件、事象は、以下のサイト(本人が管理しております)に紹介しているありがたき文献、及びリンク先の素晴らしきサイト様等を参考にしておりますが、半分以上はフィクションですのでご容赦下さい。
『Chamber of the Jack the Ripper』 (http://valencia.fc2web.com/chember_jtr/index.html)

前作『バックス・ロウ』殺人事件の登場人物紹介は下記をご覧ください。
http://cappuccino-habitacion.net/storieslist/european/jtr/cara.html

尚、タイトルにもなっている「バックス・ロウ」(現在のダーウォード・ストリート)という通りは、作中ではH管区(ホワイトチャペル)としておりますが、実際はJ管区(ベスナル・グリーン)にあたります。
本庁のInspector Frederick George Abberlineが捜査責任者として派遣されたのは、H管区における、前の二つの娼婦殺人事件(スミス、タブラム)と同一犯と当時は見なされていたため、一括して捜査本部を立ち上げるためでありました。
ですが、本人がこの事実をうっかり忘れて文章を書き始めてしまい、気付いたときには引き返せないところまで来ていために、作中ではバックス・ロウ=H管区として押し通しております・・・。